栄養療法(オーソモレキュラー療法)とは?概要と効果


薬に頼らず、体の栄養バランスを調整することで様々な病気や体の不調を治す栄養療法(オーソモレキュラー療法)について、概要やその効果を紹介します。

錠剤と葉っぱ

jarmoluk / Pixabay

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栄養療法(オーソモレキュラー療法)とは?

栄養療法とは、ごく簡単に説明すれば病気や体の不調を、栄養のバランスを整えることで治そうという治療法のことです。正確には「分子整合栄養医学(療法)」と呼ばれます。人の体を分子レベルで捉え、その生化学的なメカニズムをベースとして栄養を考えます。従来からある栄養学に基づいた栄養管理よりも一歩進んだものと言えます。

多くの慢性疾患は、体内の栄養バランスの乱れが引き起こしている事がわかっています。そのバランスの乱れを整えることで、体の働きが正常化して、病気や不調を治すことができるのです。

 

栄養療法(オーソモレキュラー療法)の歴史

栄養療法は、1960年代のアメリカで始まりました。ノーベル賞を2度(化学賞/平和賞)受賞している生化学者のライナス・ボーリング博士が、精神科医のエイブラハム・ホッファー博士とともにその理論を形作りました。

当初は統合失調症に対するビタミン療法の効果から研究が始められ、その後、多くの病気への適応も認められました。1968年には著名な科学雑誌であるサイエンス誌にも発表され、欧米を中心に広がっています。

 

栄養療法(オーソモレキュラー療法)の流れ

栄養療法は、まだ日本では行える医療機関は限られていますが、それでも少しづつ栄養療法を取り入れる病院も増えてきました。栄養療法では、血液検査などによって、通常の検査よりも細かく体内の栄養素(各種栄養素やミネラルの状態など)の状態を把握します。

その上で、食生活や生活習慣などを問診で明らかにしたうえで、足りていない栄養素の補給(サプリメントや点滴など)を中心に実施していきます。もちろん食事の改善(主として糖質の制限)なども行いながら、定期的な検査を行いつつ長期的なスパンで治療に取り組んでいきます。

 

栄養療法が効く疾患例

栄養療法は当初は精神疾患の治療への応用として開始されましたが、現在では慢性疾患を中心とする様々な病気や体の不調に効果があることが分かっています。

 

慢性疲労、不定愁訴(うつのような症状)など

ビタミンB群、ビタミンC、鉄、亜鉛などの栄養素が著しく減少している事が症状を引き起こしている事が多いため、それらの栄養素を積極的に補給していきます。

 

糖尿病、高脂血症、高血圧や肥満などの症状

こうした症状は、糖質の摂取が過剰であるために引き起こされている事が多いため、糖質制限を中心に行います。あわせてビタミン類、また不飽和脂肪酸やタンパク質の補給で糖質に頼らないエネルギー摂取を実践していきます。

 

ニキビなどの肌荒れ、アトピー性皮膚炎など皮膚症状

これらの肌の症状も、ビタミン欠乏、鉄や亜鉛の欠乏が問題になります。そうした栄養素を補充することで、健康な皮膚の再生が可能になります。

 

様々な疾患/症状に効果あり

上記のほかにもPMS(月経前症候群)、更年期障害、また当サイトでも大きく取り上げている副腎疲労症候群なども、栄養療法が効果を上げることがわかっています。日本ではまだまだ一般的ではない分野ですが、今後は少しづつ普及が始まっていくと考えられます。

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